2016年11月
『モンドール入荷しました』
今年のモンドール、第一弾、入荷しました 今年もまずはアルノー社のモンドール 個人的にも大好きな冬のウォッシュチーズ
「黄金の山」の名を持つモン・ドール 製造期間を8月15日〜3月15日と定められているため冬限定でジャガトカーナでもお出ししています
年々お好きな方が増えてきて嬉しい限り 今年も少し前から『今年のモンドールまだ?』なんて、やりとりを何度かしました
シーズン中にいくつかの作り手のものが入荷する予定です
アルノー社のモン・ドールは、「モン・ドールAOCコンテスト」にて見事に金賞を獲得した逸品で、周りを巻くエピセアの樹皮の香がふわっと香り、とろりとした口当たり、まろやかで美味しいウォッシュチーズです 通常のモンドールより熟成に時間をかけ出荷されます
チーズ盛り合わせA、またはCにてどうぞ
『CAOL ILA 1993 21年 シェリーバット #11144 SHINANOYA FOR BAR CAOL ILA』
最近入手の難しくなってきた中長熟カリラ 少し前に出た信濃屋と『バー カリラ』さんのジョイントボトル、『CAOL ILA [1993] 21yo SHERRY BUTT #11144 EXCLUSIVELY CHOSEN BYSHINANOYA FOR BAR CAOL ILA』
、開栓しました
カリラは蒸留所の方針として最近はプレーンカスクでの熟成をメインにしているらしく、シェリーカスクの量は絶対的に少ないとのこと 以前はちらちらシェリーカスクのものも見かけててカリラ×シェリーがそんなに珍しい思いもなかったのですが、最近はそういった状況だそうです
また、20年オーバーのカリラも、ボトラーズカリラもめっきり見なくなりましたね これも、20年前頃が結構そんな感じ、10年前は逆に結構コスパのいい中長熟カリラ、リリースされていて、ジャガトでも結構ラインナップしてました 20年後半から30年オーバーのものも結構扱った記憶があります
蒸留所の方針でボトラーズに売らないようになっているのか、絶対的な供給量不足なのか・・・あるいはどちらもかもしれません オフィシャルの18年、25年がかなり限定出荷になってますしね
信濃屋さんらしい、アーティスティックなラベル ミケランジェロの『聖家族』 フィレンツェのウフィッツイ美術館にあるそうで、20年近く前に行きましたが実物、見たのか見てないのか、覚えてません
マリアとイエス、そして後ろの男性がヨセフらしいですが・・・ヨセフだけめちゃめちゃお爺さんで謎ですね 何か宗教的な意味合いがあるんでしょうか?
本題に戻ってカリラの話・・・
信濃屋hpのティスティングノートによれば
【香り】海辺の焚き火、タール、僅かに衛生用品、
カリラでは珍しく漂う薬品臭。古木由来の鉛筆や地下室の様な香り
【味わい】口に含むと、重く複雑なピート&スモーク、プラム、
ドライアプリコット、レーズン、メイプルシロップ、
ややナッティでオイリー且つフルボディ
【フィニッシュ】フィニッシュは非常に長く、
ホットでパワフルなピート&スモーク 徐々に塩辛さが強くなる
【コメント】『他のカリラでは味わう事の少ない
野生的なフレイバーを兼ね備えた
非常に複雑な1本にカリラの奥深さを感じます』
実際、カリラぽいドライなスモーク感、塩っぽさはずっと持続しつつ、味わいにシェリー由来のレーズン、ハチミツがしっかり感じられます オイリーで余韻の長い味わい深いウイスキーに仕上がっています 優しいようで余韻にピリピリとスパイスも感じる美味しいカリラです おすすめですよ ¥2000
『シュフ・ソレイユ150』 日本ベルギー友好150周年記念ビア
今年で日本とベルギーが友好150周年を迎えたことを記念してつくられたシュフのスペシャルビール
ラベルには「サニービールで祝う、日本・ベルギー友好150周年」の文字があります また、小人の後ろには富士山が描かれています
シュフのビールは個人的に味わい、ラベルデザインも好きでこれまでジャガトのビールリストにも再三登場してますので、記憶のある方も多いんじゃないかと思います
クリスマスエールなんかも小人がサンタコスプレの可愛いラベルで人気でしたね
こちらの『シュフ・ソレイユ150』、味わいはスッキリとしたブロンドエールで、どなたにもお勧めできる飲みやすくフルーティな仕上がり シトラス系の爽やかな香りとペッパーのスパイス感で飲み飽きしないおすすめエールです
今年限りに入荷だそうで、ある程度仕入れてますがご希望の方はお早めにどうぞ
『エルッチャ』
ピレネーでつくられる新しいハードタイプのチーズです
ペライユに次ぐヒット商品を生み出そうと創業者ドンブル夫妻の3人の子供たちが初めて協力して開発し、商品化したチーズ むっちりと柔らかく、香り高く濃厚な味わい 次女のエリーズ(Elise)、 長女のルーシー(Lucie)、長男で末っ子のシャルル(Charles)、3人の名前から名付けられたエルッチャは、約2ヶ月の熟成を経ています(フェルミエHPより)
こういったむっちりしたハード、セミハード系のチーズ ウイスキーなど熟成系ハードリカーと合わせると抜群です
めちゃめちゃ癖があるタイプでもなく、食べやすい訳でもないので盛り合わせの中で印象に残りにくいかもな、といつも思っていますが個人的には少し熟成香のあるハード系のチーズはフランス、イタリア、スペイン、イギリス、国を問わず好きなものが多いです ちょっとずつ齧りながらモルトのあてに、おすすめですよ
盛り合わせにてお出ししております
『アデルフィ クライヌリッシュ 1989−2001 12年 シェリーカスク』
ちょっと涼しくなり、またお客様との話の流れもあり、この時期に美味しく飲めそうなストックボトルを持ってきました
アデルフィのクライヌリッシュ 1989年蒸留 2001年ボトリングの12年熟成 見るからにがっつりシェリーカスク、といった色合い クライヌリッシュはその蒸留所のポテンシャルが高いからでしょうか?バーボンカスク、シェリーカスク、またプレーンに近い樽のものでもほぼ外れボトルに当たったことがありません 個人的にもどのクライヌリッシュも美味しく頂いてきました
ので、クライヌリッシュはこれまで最もボトラーズものを扱ったボトルの一つ ストックボトルにもクライヌリッシュは結構あるんで、タイミングみながら開栓したいと思っています
アデルフィも好きなボトラーズの一つ ジャガト始めた当初、手に入りにくいけど気になるボトラーズ、というのがいくつかあってアデルフィもその一つ 長熟のものも結構あって、見つけたら買って、といった感じでした
1989 年蒸留、2001年ボトリング 57.2%
香りにオロロソの甘いニュアンス 口に含むと舌にタンニンをしっかり感じるタイプのシェリーカスク 最近リリースが少なくなった感があるタイプの味わい 僕のモルト原体験を思い出すこの手のウイスキーは定期的に飲みたくなりますし、あまり歓迎されない最近の感じは少し寂しくもあります 濃いシェリー、ジャガトで置いてるしっかりブルーやウォッシュチーズ、シガーにもかなり相性いいですよ
レーズンとエスプレッソ、ダークチョコレート 渋さ、酸、濃い甘さ、といったシェリーのニュアンスと樽香がしっかり楽しめる仕上がりです 秋の夜長に・・・おすすめです
¥1400
『DON TIMBOM REPOSADO』
ジャガトぽいのかジャガトぽくないのか、お客様によって意見の分かれるテキーラ、入荷しました
『DON TIMBOM REPOSADO』 ドン・ティンボン、でいいのかな?マリアッチ風のいかにもメキシコ!といった感じのおじさんの形のペットボトルです なので、中身はもちろんテキーラ
安っぽく見えますが、レポサドで100%ブルーアガベでつくられています ちゃんとした熟成テキーラです
見た目もちゃらけていますが、どこから注ぐかというと・・・
下腹部にかわいいコック、がついてて、それをひねると出る、と言う下衆な仕組み・・・うちは、オトナのお客様が多いので洒落で分かっていただけると思いますが、まあ、ひねるとじょろじょろテキーラが出てきます
持ち運びできるハンドルがついてたり、頭のソンブレロはスクイーザーになっていて、ライム、レモンなど搾ったりできますし、なかなか考えられた面白いスタイルです まあ、うちで飲むより夏の海のバーベキューとかリゾートのプールサイドのバーとかの方が絶対楽しめると思いますが、勢いで買っちゃいましたので興味ある方はぜひどうぞ ご自分でひねっていただいて大丈夫ですよ
中身は若く感じますがアガベアスールの甘くて蜜っぽい香りが楽しめるいいテキーラです ぜひどうぞ
\700
『オリーブの新漬けつくりました』
お客様の自宅のオリーブの木にたくさん実がついたとのことでお裾分けをたくさん頂きました
で、ぜひ一度つくってみたかった『オリーブの新漬け』にチャレンジ 「オリーブの新漬け」は秋から冬にかけての時期だけ出回る、さっぱりとフレッシュオリーブの旨味を味わえる個人的にも大好きなおつまみ 小豆島産のものが大好きでジャガトカーナでも、この時期はおつまみ、マティーニの付け合わせなどで短い時期ですがお使いいたしています
で、いつか作ってみたいと思っていたのですがなかなか摘みたてのフレッシュオリーブに出会う機会もなく・・・で、
今回はオリーブを頂くということで、まずは新漬けを作ってみようと思い、まずはつくりかたを調べてみました
色々なサイトを調べ、参考にさせてもらいました で、ひょっとこのブログで興味を持たれる方もいるかと思い、せっかく素人がつくるので、備忘録がわりにこのブログでも僕の手順を書いておこうと思います
まずは渋抜きに「苛性ソーダ」が必要とのこと 劇薬、だそうで特定の薬局に免許証持参でいかなくてはならないということ いきなりハードル高いです
また、劇薬扱いのものを食品に?といった疑問もありましたので他の方法も調べてみましたがフレッシュな状態に仕上げるためには不可欠らしく、また小豆島の新漬けもほぼ全て「苛性ソーダ」を使うとのことで、こちらをまず手に入れることに ですが、廻った薬局は全て置いてないと言われ、調べた結果、2軒の薬局で取り扱いがあるということ そのうち一軒のレインボー通りにある「Jドラッグ」さんにて購入しました
説明を受け、緊張しながら購入 皮膚が溶ける?目に入るとまずい?など扱いには気を使わなければならないようです
で、いよいよ、新漬けオリーブづくりを始めます
必要なもの プラスチック製のざる、バケツ、タッパ、落し蓋(金属製は化学反応の恐れがあるので使わない)
ゴム手袋、マスク、ゴーグルなど目を保護するもの(苛性ソーダを扱うため)
オリーブ、苛性ソーダ、塩
まずはオリーブを水洗い 綺麗で美味しそうなフレッシュオリーブです 次に渋抜き ゴム手、マスク、ゴーグルをして苛性ソーダをバケツの水に溶かします 1.8%の苛性ソーダの水溶液を作ります 実と同量の水溶液が要ります 2リットルつくるので36グラム、フレーク状の白い結晶の苛性ソーダ、見るからにやばそうですね 水に溶かすと発熱するとのことでしたが、ほんのりバケツが温かくなった程度でした
これにオリーブを入れ、20時間ぐらい置きました サイトによって時間はまちまちでしたが、渋抜きできたかの確認としてはオリーブを切ってみて、切ったあと実が変色しなければ完了 水洗いに入ります
水洗いは最初1,2時間はほぼ水出しっぱなしで そのあともその日はかなりこまめに変えました オリーブが浮かないように落し蓋をします 100均のシリコンのですが、ちょうどよかったです
で、次の日見るとこんな感じ・・・薄黒い、茶褐色に水が変わっています で、これを3日ほどかけて一日3回ぐらい水替え 今回は水曜夜中あく抜き、木曜夜最初の水洗い、金、土、日と水替えで日曜夜に水がきれいに濁らなくなりましたので、いよいよ下漬けに
濁りがなくなり、数時間置いてもきれいな水の状態になりました
5リットルのタッパに2%の塩水を作り、オリーブを漬けます 最終4%のものと6%のものを作るんですが、いきなりその濃度だとオリーブが浸透圧でしぼんでしまうそう で、まずは2% 2リットルなので40グラム
(食塩水の濃度に関してはこの計算に?となったので色々調べてみましたが正確な濃度のものをつくると量るのが面倒そう・・・参考にさせていただいた新漬けに関するサイトなどでは単純に水の容量に対する掛け算で濃度を作ってましたので僕もこちらのやり方にしました)
で、2日冷蔵庫に置き、火曜夕方一度水洗いして本漬け 沸騰させた水で、仕上げなので好きな塩を使い4%と6%の塩水を作りました 使った塩は2種類
フランス、ローヌのカマルグの塩 旨味が広がる美味しい塩
イギリスのマルドン シーソルト ピラミッド状の結晶の甘みのある塩 どちらも長年ジャガトの厨房の定番塩です
味見しましたが薄味の塩に漬かったジューシーなオリーブが出来てます!このままパクパクいきたいのですが、日持ちの事を考え、4%、6%、とつくりわけます
4%ぐらいだと年内ぐらいまで持つそう 6%ぐらいだと翌年2月まで 8から10%だと翌年4月まではもつそう でも、初挑戦でなるべくフレッシュ感あるうちに食べたい、お出ししたいと思ってますので今回は4%、6%の2パターンで行こうと思います
これは4%の状態のもの と、いっても画像ではどれがどれかわかんないですね 塩気が程よくてめちゃめちゃ美味しいです 一般的に売られているものが4%ぐらいだそうです
お客様にはおつまみとして『新漬けオリーブ』、カクテルとしては『新漬けオリーブのマティーニ』をお出しする予定 またジャガトカーナには、意欲的に作られたクラフトジン、プレミアムジンも結構置いてますのでそれらのストレート、ロックなどと付け合わせで楽しんで頂くのもいいかと思います また、カヴァ、ブルゴーニュシャルドネなどにもめちゃめちゃ合いますよ
おつまみとしては、まあ、オリーブ苦手な方もいらっしゃいますので、お話の流れや、ご希望に応じて、といった形になると思いますので、お好きな方は是非!お伝えください
全国的にどれぐらいの知名度か分かりませんが『小豆島のオリーブの新漬け』、本当に美味しいです 瓶詰、缶詰のものも普段食べますが、時期にはこれ以外食べたくないぐらい好きです 今回、自画自賛ですがオリーブ農家、業者さんのものにも負けないぐらいいい感じのものが出来た気がしましたので、毎年チャレンジできればいいな、と思いました ぜひお味見においでください