前回、前々回の記事、

『佐多宗二商店』蒸留所訪問記vol.1

『佐多宗二商店』蒸留所訪問記vol.2 の続きになります

焼酎造りの工程、芋のしっぽ切りから発酵の仕込み、蒸留、熟成までしっかりと見せて頂いた後、別棟の建物へ・・・
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焼酎蔵の隣に建っているこれらの建物には『刀スピリッツ』の蒸留に使うグラッパの蒸留器、オードヴィーに使われる蒸留器などが置かれています
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『刀スピリッツ』は『角玉梅酒』の漬けこみに使われた梅を引き上げ、蒸留した梅酒のオードヴィー 
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ジャガトでも数年前から常備しています オードヴィーやグラッパなどを好まれる方におすすめのお酒 変わり種ですが、梅の香りの心地よい美味しいお酒です
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グラッパに使われる蒸留器をイタリアで買い付けてきたそうです

ちなみに蒸留器前に写っている方が中原さん 今回、忙しい時期にかなりの時間を割いてたっぷり案内して頂きました 一緒に廻った僕の両親もファンになるくらいの『よかにせどん』(不二才の真逆の意味です)でした  
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ピカピカに手入れされた蒸留器 グラッパの蒸留器にも色々なタイプがあり、かなり原始的な単式蒸留のものもあるようですが、こちらはいくつもの部屋に分かれた蒸留器の中を何度も再留していくタイプだそう 6段に別れた部屋をのぼりながらどんどん蒸留されていく仕様らしいですが細かく作業できるように一部屋毎にバルブをつけるように特注したそうです
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このあたりの画像だけ見たら焼酎蔵とは思わないでしょうね
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こちらは別棟のオードヴィーの蒸留器 ドイツ製だったと思います この蒸留器もいい感じですね 焼酎の蒸留に使われていた蒸留器の無骨でシンプルな佇まいもかっこいいなと思いましたが、やはり曲線のきれいな銅製のスティルは目にすると見とれてしまいます シェイプの色っぽさが何とも言えませんね


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こちらは今現在色々と試行しながらといった感じらしいです いくつかフルーツを蒸留したものをつくられているよう 香りを取らせてもらいましたが商品になるのが楽しみな香り高いものでした

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隣の熟成庫に案内して頂きました オークのカスクがずらっと並んでいるのを見ると焼酎蔵に来ているのを忘れそうです
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レミーマルタンの古樽を仕入れたそうです 画像を大きくすると判ると思いますが樽にR・Mと見慣れたレミーマルタンのロゴが描かれています こちらに『刀スピリッツ』を入れて熟成させているそう 
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熟成中の『刀スピリッツ』香りを嗅がせていただきました カルバドスを思い起こすような 凛とした品のいい酸と甘い香りがいかにも美味しそう!商品化されてボトリングされたら絶対にジャガトで仕入れようと思いました
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こちらは先ほどのレミーマルタンの古樽ではなく新樽だったと思います 届いたばかりかな?
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住所がコニャックになってます モルトウイスキーで云われるフレンチオークと呼ばれる樽だと思います コニャックの熟成に使われる樽ですね ここに何を詰めるか聞きそびれましたがかなり楽しみです

焼酎の蒸留工程だけではなく、オードヴィー、グラッパの蒸留、熟成と云った話も伺うことが出来、非常に勉強になりました また、中原さんはじめ蔵の方の熱意が伝わってくるお話もたくさん聞け、「お酒っていいな」と改めて感じることができました

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最後に案内して頂いたこちらはシラス台地を敷き詰め、焼酎を詰めた甕を埋めて熟成させている蔵です 

鹿児島のサツマイモ、芋焼酎を育んできたシラス台地 その土に埋められた甕で熟成された焼酎、どんな味に熟成されていくんでしょうか?

こうやって見せて頂くと鹿児島の芋焼酎文化というのはやはり地域に根付き、愛されてきたものなんだなと思います 地元で栽培されたサツマイモを使って地元の方によって仕込み、醸され、蒸留され、熟成されるおいしい芋焼酎、そう感じると思い入れも一層ですね

また、ご案内いただいた中原さんはじめ、蔵で仕事されている皆さんが忙しい仕込み中にも関わらず笑顔で出迎え、接して頂いたことがホントに気持ち良い思い出になりました 

好きなお酒を造っている現場を見ることが出来るだけでも嬉しい体験、ですが今まで以上にそのお酒を好きになるようないい訪問をさせて頂きました

『佐多宗二商店』でつくられるお酒のいくつかはジャガトカーナで飲んでいただけます 、というか洋酒メインのジャガトカーナでは『佐多宗二商店』は一番多い焼酎蔵のラインナップになります
 
レギュラーメニューでは『不二才』『晴耕雨読』『角玉梅酒』『刀スピリッツ』、季節により『不二才 ハイ』『カメ壺晴耕雨読』など・・・どれも僕自身ほんとに好きなお酒達です なので、ジャガトに来て頂く時、洋酒気分で来て頂く方多いと思いますが、僕のルーツ、鹿児島の美味しい焼酎も是非飲んでいただきたいと思います